2019.11.12
最近の投資相談で思う事①
久し振りの更新になります。
ここ最近、多数の方に投資面談にお越し頂いております。
ありがとうございます。
その中でもよくいただくご質問として、
「1棟アパートを買いたいが、既に区分の借り入れがある。
(保有している区分マンションの表面利回りは5~7%程度)
金融資産的にも、1棟アパートの借り入れが出来るかとても不安。
これは区分を処分した方が良いでしょうか?」
というものがあります。
結論から言うと売った方が良いです。
何故かというと、融資枠の話自体もそうですが、
そもそも論として区分マンションは収益性が低いからです。
区分マンションは修繕積立金や管理費の手出しが毎月あり、
その上低利回りであることがほとんどなので、
毎月の収入が数千円程度、あるいは持ち出しが発生する状況が
ある意味で当たり前になっています。
さらにそこから固定資産税なども掛かってくる訳で、
特に複数戸を保有する方だと1億に近い(あるいはそれ以上の)借入を抱えながらも
十分なキャッシュフローを得られていない方がほとんどです。
上記の質問を頂いた方々も、似たような状況でした。
率直に、何故自分の貯金を切り崩しながら
区分を買い進めるのか理解出来ません。
不動産投資の目的は、投資額に対し十分な手残りを残すことではないでしょうか。
それにキャッシュアウトばかりで原資がなくなってしまったら、
規模拡大どころか賃貸経営の存続すら危うくなります。
それでも区分を買う人が多いのは、営業が非常にうまい点もあります。
作り込んだプレゼンの資料、セミナー等での話題の選び方、盛り上げ方、
”毎月数千円の負担で、20年後には一等地で無担保の物件が手に入ります”などの
魅力的なキャッチフレーズ、などです。
結局不動産は怖いものというイメージが昔からあり、
個人の方はどうしても借金の額=リスクの大きさと単純に考えてしまう為、
一番リスクの少なく見える都内・築浅・駅徒歩5分の
3つのポイントだけ抑えて区分を買ってしまうようです。
目的を見失った投資に、勝ちはありません。
著しい損が出ない限りは、1棟アパートの購入に対する融資に不安があるような
経済状況の方の場合は、いっそ売却して身綺麗にしておきましょうというのが
私からのアドバイスになります。
では実際に私の考える望ましい戦略については、次回のブログでお話します。